日本神話に登場する神。
『日本書紀』では素戔男尊、素戔嗚尊等、『古事記』では建速須佐之男命、須佐乃袁尊、などと表記する。
多くの伝承をもち、多彩な性格を有するため、記紀の記述を基に、以下3つの有名な神話・説話を記載する。
(1)
出雲へ降った須佐之男命は、その地を荒らしていた巨大な怪物八岐大蛇への生贄にされそうになっていた櫛名田比売と出会い、櫛名田比売の姿形を歯の多い櫛に変えて髪に挿し、八岐大蛇を退治する。そして八岐大蛇の尾から出てきた草那芸之大刀を天照御大神に献上し、それが古代天皇の権威たる三種の神器の一つとなる。
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を」と言う、日本初とされる和歌を詠んだ。
(3)
クシナダヒメとの新婚の宮を探して回った時、須賀(すが)の地に来て、「吾(あれ)此処(ここ)に来て、我(あ)が御心すがすがし」とおっしゃってその地に宮を作ることを決めた。